秋の台風の特徴とは、進路が日本に向き上陸しやすいのはなぜか

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夏場だけじゃなく秋にも台風は発生しますが、秋の台風の特徴って気になりますよね。

どのような特徴があるのか、過去のデータも用いて秋の台風の動きについて詳しく解説します。



秋の台風の特徴って夏のものと違うの?

戦後に日本に直撃した台風の中で特に被害が大きかったものは気象庁によって名前が付けられていて、それが以下の8つですね。

過去に名前が付けられた台風
  • 洞爺丸台風(1954年)
  • 狩野川台風(1958年)
  • 宮古島台風(1959年)
  • 伊勢湾台風(1959年)
  • 第2室戸台風(1961年)
  • 第2宮古島台風(1966年)
  • 第3宮古島台風(1968年)
  • 沖永良部台風(1977年)

一番新しい沖永良部台風でも1977年の話なので、相当に昔の話ではありますが、この命名された8つの台風は全て9月に日本を直撃したんですよ。

秋にやってくる台風の特徴としてまず挙げられるのは、雨の量が非常に多くなる点ですね。

雨の量が増えるのは夏の台風であっても一緒なのですが、秋の台風は秋雨前線と連動するケースが多く、最近の言葉で言うならゲリラ豪雨を起こしやすいんです。

あと、そもそもの台風の強さにも違いがあり、秋の台風は夏の台風と比べ気圧が低いものが多いんですよね。

すぐ上で名前が出た沖永良部台風は、日本に上陸した時点で907ミリバール1)気圧の単位、現在のヘクトパスカル。という桁外れに猛烈な台風で、この記録は未だに破られていません。

ちなみに、この上陸時の気圧の記録のトップ10には、平成15年台風第14号と平成18年台風第13号と平成16年台風第18号の2000年以降の台風も3つほどありますが、この3つも全て9月に上陸した台風です(2017年10月現在)

9月の台風は強くなりやすいのは分かっていただけたと思いますが、これは海が温まっているのが主な原因ですね。

「フィリピン沖で発生した台風○○号」なんてフレーズはよく聞かれますけど、熱帯地方は海が温かいので台風が発生しやすい環境なのです。

フィリピン沖の海の温度は夏の8月に温まり、それが9月も継続するので、9月には強烈な台風が生まれやすいわけです。

台風が秋に発生すると進路はどうなるの?

8月の台風も危険なのですが、実は8月の台風より9月の台風の方が日本に直撃しやすく、そのせいで被害が拡大します。

秋の台風の特徴としては動きが挙げられ、ニュースで「日本の南海上から北東に進路を変え」みたいなフレーズを聞いたことがあるのではないでしょうか。

台風は自力では動けず、風で運ばれるのをひたすら待っている存在なんですね(厳密にはほんの少しは動きますが、動いていないのとほとんど変わりません)

9月は、西から東の方、ちょうど九州から関東くらいの方角へ流れる偏西風が日本の上空で吹いていて、この偏西風に台風が乗るとそのまま日本を縦断して進み、大きな被害が出ます。

7月から8月の猛暑の時期は日本は太平洋高気圧に覆われていて、偏西風は太平洋高気圧のさらに北にいるんですね。

台風も高気圧の中を進んだりはせず、逆にバリアで防がれているみたいに太平洋高気圧の外側の縁を進みます。

そのため、8月に強い台風が発生しても、日本を縦断する形で直撃するものは少ないんです。

もちろん、太平洋高気圧の状態によっては日本に直撃しますし、風に乗れず無駄にウロウロして被害が増えるなんてケースもあるものの、例はそんなに多くはありません(2017年の8月に上陸した台風5号は過去にないくらいウロウロしましたが)

しかし、9月の台風は偏西風の関係で日本に直撃しやすく、猛烈な台風の場合は風と雨の両方による被害が出るわけです。

幸い、と言っていいのかは迷うところですが、秋の台風は偏西風に乗って日本に近づくので、夏の台風のように日本付近でウロウロすることはあまりありません(異常気象のせいで予想外な動きをするケースもあるので断定はできませんが)

短期間で東北地方や北海道の方に抜けて温帯低気圧に変わるパターンが多いのですが、それでもその短期間での被害が酷くなりやすいのです。

10月になると太平洋高気圧はさらに日本から遠ざかるので、台風が発生しても本州のだいぶ南で北東に進路を変えるケースが多く、被害が出ることはまれです。

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9月の台風と似た動きをするのは6月の台風ですが、この時期は台風自体が少ないので、過去の被害はそれほど大きくはないんですよ。

(2017/10)追記
すぐ上で10月に台風の被害が出るのはまれと書きましたが、2017年10月の台風21号は日本を直撃しそうな感じです。

強風、そして雨の被害が相当に出ると予想されるので、危険だなと判断したら自主避難も考えてくださいね。

台風の進路が日本に来ると被害が大きくならない?

気象庁では、1951年以降の台風のデータを公開していて、9月にどれだけの台風が上陸したかが分かります。

そもそも上陸とはどのような状態なのかってメディアではあまり説明してくれませんが、気象庁の定義では台風の中心が北海道、本州、四国、九州に到達した状態を上陸と呼ぶんですね。

沖縄などこれらのエリア以外で台風の被害が出るところは多いですが、沖縄とか伊豆諸島とかに台風が直撃しても、最終的に本州などからそれたら日本に上陸したとは認められないのです。

さて、そんなわけで過去に日本に上陸した台風をチェックすると、1951年から2016年までの計66年で9月に上陸した台風は合計で62、8月に上陸した台風は合計で68ですね。

台風の上陸数を見ると実は8月の方が多いのですが、9月の台風は日本を縦断するものが多く、広範囲で被害が起きやすいわけです。

もちろん、時期に関係なく台風が近づいているなら油断してはいけませんし対策は必須ですが、9月は特に注意したい時期です。

9月に台風が上陸しなかった年も多いので無駄に怖がる必要はありませんが、9月に台風発生のニュースがあったら進路に注目した上で買い物などの準備、避難場所の確認などを進めてくださいね。

自治体のホームページの方では台風による洪水、浸水、高潮などを想定したハザードマップを公開しているはずなので、必ず確認して欲しいと思います。

「○○市 ハザードマップ」みたいに検索すればすぐに見つかるので、住んでいるところが危険そうなら避難場所も合わせてチェックしましょう。

以前に書いた記事では一軒家の台風対策についてもまとめているので、こちらの方も参考にして欲しいと思います。



まとめ

ゲリラ豪雨による土砂崩れ、川の氾濫などは台風が来ていない時期でもよく起きており、秋に台風が近づいているならより注意する必要があります。

大型と呼ばれていたのに日本には来なかった、そんな肩透かしのような台風もありましたが、油断せず避難場所や連絡方法などは事前に家族間で話し合っておきたいですね。

この記事のポイント
  • 過去に日本に被害をもたらした猛烈な台風の多くは9月のもの。
  • 偏西風に乗って進むので、秋の台風は日本を直撃しやすい。
  • 8月の台風の方が日本に上陸しやすいが、9月の台風は被害が大きくなりやすく危険。

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注釈   [ + ]

1. 気圧の単位、現在のヘクトパスカル。

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