葛根湯の種類の違いは、価格の話題や市販と処方の差についても

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風邪をひいた時、病院で葛根湯を処方されることってあると思います。
この葛根湯が効いたのなら普段から使ってみようと思うのはごく自然な流れですが、ドラッグストアに行くと葛根湯の種類がやたらと多く、戸惑ってしまいますよね。

葛根湯は種類が多いけど違いは

私がよく行くドラッグストアの場合はクラシアの葛根湯がやたらと多いですが、やっぱり複数のメーカーの葛根湯が置いてあります。
どうして葛根湯が複数のメーカーから出ているのか、どんな違いがあるのかは気になるところでしょう。

複数のメーカーから発売されている件ですが、葛根湯って本当に昔からある代表的な漢方薬で、古典落語には「葛根湯医者」という噺(はなし)があるるくらいです。
江戸時代にはすでに一般的な薬として使われていたので、これだけ有名だと特定のメーカーが葛根湯を商標登録するなんてこともできず、現在でも色々なメーカーが葛根湯を発売しているわけですね。

メーカーが違っても葛根湯の基本的な作りには差はないので、効果が大きく違うことはありません。
葛根湯は以下の生薬が使われていて、これはどのメーカーのどの商品であっても同じですよ。

  • 葛根
  • 麻黄
  • 大棗
  • 桂皮
  • 芍薬
  • 甘草
  • 生姜

葛根については以前に秋の七草の記事でも少し説明しましたし、生姜は生姜焼きやジンジャーエールの風味でおなじみですね。
残りはあまりイメージが思い浮かばないかもしれませんが、いずれも植物由来の有名な生薬ですよ。

どのメーカーもこの7種類の生薬で葛根湯を作っていますが、何をどれくらい配合しているかはやや異なりますので、これが違いですね。
ただ、メーカーが大胆に配合を変えるなんてことはできず、生薬の配合のパターンは4種類しかありません。

さらにその4種類のパターンと処方の割合によって、最終的な葛根湯の生薬の量が決まるわけです。

葛根湯の価格の違いは生薬の量にあった

日本で発売されている葛根湯は日本薬局方に従って作られていて、日本薬局方とは国が定めている医薬品の基準ですね。
この日本薬局方で「葛根湯とは葛根を何g、麻黄を何g配合したもの」と明確に決められているので、どのメーカーであっても葛根湯として売り出している以上は日本薬局方の配合パターンを使っています。

先に書いたように日本薬局方では葛根湯の配合パターンは4種類あり、こんな感じですね。

  • 葛根 8.0g 4.0g 4.0g 4.0g
  • 麻黄 4.0g 4.0g 3.0g 3.0g
  • 大棗 4.0g 3.0g 3.0g 3.0g
  • 桂皮 3.0g 2.0g 2.0g 2.0g
  • 芍薬 3.0g 2.0g 2.0g 2.0g
  • 甘草 2.0g 2.0g 2.0g 2.0g
  • 生姜 1.0g 1.0g 2.0g 1.0g

この4列を縦に見たものが配合パターンであり、葛根湯は全てこの4パターンのどれかに当てはまります。
左から2列目、3列目、4列目はそこまで生薬の量に違いはありませんが、一番左の列は葛根が他の倍も使われているんですね。

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それ以外の生薬も全体的に多く、生薬の合計では一番左のパターンが他を圧倒しています。
ただ、上の方で少し触れましたが、葛根湯の比較ではもう1つ見るべきポイントがあって、それが処方の割合ですね。

葛根湯には満量処方、3/4処方、1/2処方などがあって、満量処方は日本薬局方の配合パターンそのまま、3/4処方は配合パターンの75%の生薬、1/2処方は配合パターンの50%の生薬が配合されています。
漢方薬や西洋医学の薬よりは副作用が少ないですが、それでも副作用はあるので、副作用を抑える目的で生薬の量を減らすことがあるわけですね。

だから、一番左の生薬が多いパターンであっても、1/2処方ならだいぶ生薬の量は減りますので、こちらもチェックしたいところです。
ドラッグストアで葛根湯をチェックすると、同じメーカーでも価格が違う場合がありますが、最終的な生薬の量によって価格が変わるのです。

1/2処方のように生薬の量が少ないものは安く、逆に生薬が多く含まれているものは高いわけですね。

葛根湯の市販と処方にはどんな違いが

次に、実際に販売されているクラシエの葛根湯をチェックすると「葛根湯エキス顆粒Aクラシエ」は、葛根が8.0g、麻黄と大棗が4.0gとあるので、上の表の一番左のパターン、そして満量処方であることが分かります。
そして、同じくクラシエの「葛根湯KIDS」をチェックすると、成分のところに葛根湯エキス(1/3量)とあり、葛根が2.6g、麻黄と大棗が1.33gとのことです。

こちらも上の表の一番左のパターンですが、1/3処方なので満量処方のおよそ33%の生薬が含まれているわけですね。
クラシエ以外にツムラの葛根湯を見てみると「ツムラ漢方葛根湯エキス顆粒A」は、葛根湯エキス(2/3量)とあるので2/3処方だと分かります。

葛根は2.68gですが、甘草、桂皮、芍薬、生姜が全て1.34gなので、この4つが同量の左から3番目のパターンが使われているわけですね。
ちなみに、病院で処方される1のマークでおなじみの「ツムラ葛根湯エキス顆粒」は甘草、桂皮、芍薬、生姜が全て2.0gなので左から3番目のパターン、満量処方であることが分かりますよ。

葛根湯は市販薬と医療用で大きな差はなく、実は医療用の「ツムラ葛根湯エキス顆粒」よりも市販の「葛根湯エキス顆粒Aクラシエ」の方が生薬の量は多いんです。
ただ、生薬の差で劇的に効果が違うかと言われれば、実はそうでもないので、そこまで気にしなくても問題はありません。

そもそも、こちらの記事で書いたように漢方薬は短時間で効果が出るケースは珍しいですし、葛根湯は実証の人向けの薬です。
実証というのは体の状態を表していて、体内のエネルギーが充実していると考えてると分かりやすいと思います。

汗をよくかくなど新陳代謝がいい人がちょっと体調を崩した、そんな時に葛根湯は効果が期待できるのです。
逆に、普段から疲れやすかったり新陳代謝がよくない人は虚証と呼ばれ、こちらの人が葛根湯を飲んでもあまり効果は期待できないでしょう。

こんな感じで体質に合っているかどうかの方が重要なのですが、過去に葛根湯がすごく効いたという人の場合、ドラッグストアで成分を確認して選ぶのはありですよ。

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まとめ

成分のパターン、処方の割合は葛根湯をチェックする上で重要なポイントなので、覚えて損はありません。
それでも、具体的なパターンまで覚える必要はなく、成分を比べるだけでも十分に効果的ですよ。


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